【レポート】ここがすごいよ Amazon EC2(AWS-52) #AWSSummit
みなさん、こんにちは。
AWS事業本部コンサルティング部@東京オフィスの芦沢(@ashi_ssan)です。
今回は2022年5月25 - 26日の2日間開催されているAWS Summit Onlineのセッションレポートをしていきます。セッションのサマリーを理解し、興味があるセッションをチェックすることにご活用ください。また、セッションのアーカイブも公開されますので、詳細はそちらをチェックしてください。
ご興味を持たれた方は、ぜひ AWS Summit Online のサイトに公開されている資料もご確認ください。(登録が必要です。)
ここがすごいよ Amazon EC2(AWS-52) - AWS Summit - Japan | Amazon Web Services
セッション概要
概要
AWS が提供する仮想マシンサービスである Amazon EC2 は 2021 年に 15 周年を迎え、AWSが独自に設計した AWS Nitro System を軸として今も止まらない進化を続けています。この恩恵は幅広いもので、Amazon EC2 の仮想化のオーバーヘッドを限りなくゼロに近づけるだけでなく、より高度なセキュリティを実現することに成功しています。 本セッションでは、Amazon EC2 の進化の源である Nitro System のご紹介とそれによって実現した多種多様なインスタンスのバリエーション、強化されたパフォーマンス、またオンプレミス環境と接続されるハイブリッド環境についてお話し、さらに Amazon EC2 をよりコスト効率良くお使いいただくための考え方についてもご紹介します。
スピーカー
AWS 技術統括本部 ソリューションアーキテクト 寺部 祐菜
AWS コンピュート事業本部 シニアスペシャリスト ソリューションアーキテクト 滝口 開資
セッションレベル
Level 200: 初級者向け
レポート
本セッションの対象者
- EC2の概要や入門は知っているが、もう一歩深く理解したい人
- Nitro System について理解したい人
- EC2をコスト効率よく使いたい人
アジェンダ
- AWS Nitro System
- パフォーマンス
- ハイブリッド
- コスト最適化
EC2とは?
- AWSが提供する仮想マシン
- 信頼性が高く安全でサイズ変更が可能
- 柔軟なオプションを選択できる
幅広いインスタンスの選択肢
2022年3月時点で、475種以上のインスタンスがある
- CPU
- Intel
- AMD
- Graviton
- アクセラレーター
- NVIDIA
- AMD
- Intel
- AWS
- etc...
- 幅広いOS
- Windows
- SUSE
- Redhat
- Amazon Linux
- etc...
Amazn EC2の魅力を伝える4つの柱
- Nitro System
- パフォーマンス
- ハイブリッド
- 費用の最適化
Nitro System
- かつてはXenハイパーバイザを使っていた
- サーバリソースを最大限に活用できなかった
- Nitro の導入によってハイパーバイザーを廃止
- ベアメタルインスタンスも使用可能に
- Macインスタンス、VMWare on AWSを提供できるようになったのはこのため
- ネットワーク機能のサブシステム化
- セキュリティの向上
- ハードウェアレベルでEC2への書き込みをブロック
- パフォーマンスの向上
- ベアメタルと同様のパフォーマンスを実現
パフォーマンス
- Nitro Systemにより、仮想化のオーバーヘッドを削減
- ネットワーク
- マイクロサービス化
- 拡張ネットワーキング(ENA)
- 低レイテンシ通信が可能に
- クラスタープレースメントグループ
- インスタンスの配置の最適化で低レイテンシ化
- EFA
- TCPではない独自プロトコルを使用し、低レイテンシ化
- ストレージ
- EBS
- EFAと同じ独自プロトコルで高速化が可能に
- EBS
- スケーラビリティ
- 並列稼働でハイパフォーマンスなワークロード(HPC)も可能に
- 最大300万vCPUの活用事例も
ハイブリッド
- AWSとオンプレミスのハイブリッドでもEC2は利用可能
-クラウド環境を拡張できるサービス
- LocalZones
- コンピューティング、ストレージ、ネットワークをエッジに作成できる
- Wavelength
- AWSのAPIを5Gネットワークに延伸できる
- Outposts
- NitroSystemで構成されたインフラをオンプレミスに延伸
費用最適化
- コスト最適化の全体像
- 購入オプション
- スポットインスタンスの活用
コスト最適化の全体像
- 設計時点の見積もりサイズが大きすぎる
- アイドル時間が長い
- ディスクサイズは大きすぎた
コスト最適化のためにやるべきことは以下
- インスタンス選定
- インスタンスタイプの再選定
- 大→小への変更が数分で可能
- インスタンスファミリーの変更
- 基本的に新しい世代のものはコスト効率がいいので移行をお勧め
- Intel→AMDで10%のコスト最適化
- Intel→Gravitonで40%のコスト最適化
- インスタンスタイプの再選定
- 購入オプションの変更
- 後述します
- 検出
- CostExplorerの「サイズの適正化に関する推奨事項」を使おう
購入オプション
- オンデマンドインスタンス
- 従量課金が1時間単位のものと秒単位のものがある
- リザーブドインスタンス
- 1年/3年の長期コミットで大幅なディスカウント
- Savings Plan
- EC2の定常的な利用がある時に1年もしくは3年プランで割引が可能
- Compute Savings Plan
- 最大66%費用削減
- EC2 Instance Savings Plan
- EC2に特化したプラン
- 最大72%費用削減
- RIとは違うので注意
- 資料を見てね
スポットインスタンスの活用
- スポットインスタンスについて
- ハードウェアはオンデマンドインスタンスと同じものを使用
- 価格が緩やかに変動している
- 空き状況に基づいて提供されるので、起動しない可能性、中断する可能性がある
- 親和性の高いワークロード
- コンテナ、データ分析、CI/CDなど
- 非同期のもの、失敗に強いワークロードが適している
- 連携できるAWSサービス
- AutoScalling、ECS、EKSなど
- Autoscallingとスポットインスタンスの親和性について
- 中断発生時の自動補充がAutoscallingでカバーできる
- AWSはこの連携機能の強化に注力してきた
- 例えば、スポットインスタンスを起動できる可能性を高める機能など
まとめ
EC2の魅力、がたくさん詰まったセッションでした。 Nitro Systemの紹介から始まるEC2の歴史やパフォーマンスに関する話から、実際の運用でも役に立つコスト最適化の話題まであり、AWSの初心者〜中級者の人にとってとても勉強になるセッションだったと感じました。
以上、AWS事業本部コンサルティング部@東京オフィスの芦沢(@ashi_ssan)でした。